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梅雨雑感

うっとうしい毎日が続いていますが、皆様の体調はいかがでしょうか?
湿度と気温がかなり上昇してきていますので、熱中症や脱水症には充分気をつけて水の管理を行って下さい。また、食べ物が傷みやすい時期ですので室温で長く放置しないように気を配って下さい。また、夏カゼなどの感染症にかからないように御用心下さい。
さて、3月11日の東日本大震災以来、日本はいまだ充分に立ち直れていない状況にあります。被災地の方々はまだまだ生活の基盤である衣食住に苦しんでおられ、更に福島県ではその上に原発事故にまで苦しめられている状況です。ところが、こういった状況下先頭に立って復興を指揮すべき政治が全く安定せず機能していないのは嘆かわしい限りです。政府はじめ国会にはもっと一丸となって復興に取り組んでいただかないと困ります。かくなる上は我々日本国民としては政府を当てにせず当分の間節電に努めて電力減に協力をするとともに、今迄以上に健康維持に努めて被災地の方々に生きる勇気をとり戻していただこうではありませんか。
また、それと同時に我々自身きたるべき災害に備えていくことを忘れてはならないと考える次第です。皆様ぜひ自己管理をしっかりしていただいてこのうっとうしい時期を乗り越えて下さい。

理事長 溝渕 正行

 

透析患者さんと心の問題~不安やストレスに負けない~

透析治療を長期に続けていくことはストレスの多いことで、誰でも心にダメージを受けます。心とからだは密接な関係がありますから、体調を良く維持していくためには心のケアも必要です。そこで、「透析療法と心のケア」について、精神科医でご自身も39年間透析を受けておられる春木繁一先生(松江青葉クリニック院長)がお話になられていることや本に書かれておられる内容の一部をご紹介したいと思います。

 「いつか出口はある。心を晴らして、すっきりと明らめることが大切」
どんな病気でもそうですが、特に透析治療は、肉体的にも、経済的にも負担を強いられるものであり、精神的なダメージも同じように大きいのです。長い間、多くの患者さんと出会ってきましたが、やはりどなたでも、最初は落ち込みます。それが普通です。特に最近は、高齢になってから発病される方が多く、これからゆっくりと第二の人生を楽しもうという年代だけに、治療を始める時のショックは大きいですね。ヤケになって、周りに当たってしまうこともあるでしょう。「あのときの手術が良くなかった」とか、「あの時、苦労させられたから」と他人を責めたくなる「他責」の期間があるんです。
他責の時期が過ぎると、「自責」の気持ちが出てきます。「自分が体をいたわらなかったからなぁ」と。そうしてやがては、「仕方がないな」というあきらめの境地に入ります。このあきらめが肝心なんです。「あきらめる」と言うと、皆さん、「もうだめだ」と断念してしまうことだと考えるでしょう。「諦め」と書くと、そういう意味になりますね。でも、「明きらめ」と書いて、「ものごとの事情、理由が明らかになる。心を晴らす」という意味があるんです。古語の「明きらむ」という言葉から来ているんですが…。この「心を晴らす」というのが大事ですね。悔やんだり、後ろ向きに考えるあきらめではなく、「よし、病気と一緒に生きていこう」と自分の運命、人生を受け止めて、心をすっきりとさせることです。
もちろん、そういう気持ちになりなさいと言っても、自分で心を変えることは難しいことです。ただ、時間が経てば、そういう気分になっていけるし、心が変われば、体の調子だって変わっていくということは、知っておいて欲しいですね。気力も体力も、やがて回復する時がきます。辛い時期を過ぎて、トンネルを抜けられる日が、きっと来ます。

 「しゃくとり虫人生で行こう」
30~40歳代で透析に入った方はまずは次の5年を目標に人生設計を立ててみましょう。5年を過ぎたら次の5年、さらに次の5年と区切りながら過ごしていくのです。今、この時点でのベストの目標を立てて過ごしていくうちに、いつのまにか10年、20年と月日が経っていくのものです。このような過ごし方を“しゃくとり虫人生”と命名しています。老年期に入ったら、目標設定は小刻みにしましょう。2年くらいの期間はいかがでしょうか。
慢性腎不全という病気と長くつき合っていくコツは「日々是好日」の精神をもって臨み、「治療」や「根治」という考え方ではなく、「共生」や「養生」と考えるのもよいでしょう。

 

「補助食品のご紹介」

管理栄養士 高石 美由紀

毎日の生活にお役に立つ補助食品をご紹介します。
(購入ご希望の方がいらっしゃいましたら栄養士またはスタッフまで)

お口やのどのかわきに

(口の中の乾燥対策。水分制限を守るためにおすすめ)
 ウエットケア
 ウエットケア レモン
 ウエットケア プラス
お口の中にスプレーすることで口腔内が潤います。ノンシュガーで、キシリトールとヒアルロン酸を配合したさわやかな酸味タイプのスプレー飲料です。ウエットケアプラスには、カテキンが0.1%配合されています。(カリウム、リンは含まれていません。)
(キシリトールは、天然の甘味料で虫歯予防に良いことや、唾液分泌にも作用していることが知られています。カテキンは、緑茶などに含まれている成分で抗菌・殺菌作用が認められています。)

とおりあめ (低カロリー・1粒約1.8gの食物繊維含有)
さわやかなレモン味のノンシュガーキャンディーで、のどの渇きをいやすのに適しています。透析患者さんに不足しがちな食物繊維を補給できます。

マービーキャンディー (低カロリー・砂糖不使用)
クイックミント味、コーヒー味、紅茶味、レモン味、フルーツミックス、ブルーベリー味、などがあります。マービーべっこう飴もあります。

のどのかわきに(減塩)

塩分を控えることによって水分をとる量を控えることができます。

 だしわりしょうゆ  
普通のしょうゆに比べ 塩分1/2,リン1/3,カリウム1/10,5mlに塩分0.4g

 特製だしわりしょうゆ 
普通のしょうゆに比べ 塩分1/2, リン1/3,カリウム1/10,3mlに塩分0.23g

便秘対策に

ビフィズス菌 HD
1包中に20億個のビフィズス菌とオリゴ糖を配合。ビフィズス菌が生 きたまま腸に届きます。

B.G.S.パウダー
ビフィズス菌を活性化させる乳清発酵物が配合されています。
とおりあめ (1粒当たり4.5kcal・食物繊維約1.8g含有)
腸内細菌のバランスを良くし、また不足しがちな食物繊維をとることで便通を整えることができます。

 ニューマクトンプチゼリー (1個当たり50kcal 食物繊維1g含有)
1袋でメロン、グレープ、あんずの3種類の味が楽しめます。
1口サイズで食べ易く、持ち運びにも便利です。冷やすとよりおいしく召し上がれます。

ころあいサラダせん40 (1袋当たり40kcal 食物繊維2.6g)
さくさくしたお米の食感が香ばしい、ひと口サイズの サラダせんべいです。 糖の吸収をおだ やかにする食物繊維(トウモロコシ由来難消化性デキストリン)が入っています。1袋40kcal の食べ切りサイズです。特定保健用食品として許可されています。
不足しがちな食物繊維がたっぷり! 食塩相当量0.1g(1袋当たり)

その他の補助食品につきましては次号でご紹介したいと思います。

 

椅子に座って行う腕、肘の運動について

管理栄養士
介護予防運動指導員(栄養室) 高石 美由紀
介護予防運動指導員(物療室) 外山 早苗

【肘のばし、腕の内回し・外回し】

①両腕を胸の高さに上げて、肘をのばします。
②ゆっくりと外側に腕をひねります。
③次は、ゆっくりと内側に腕をひねります。
④4~12回くりかえします。
(腕の位置を肩よりやや低くし肘を伸ばして行いましょう。)

【肘の上げ下げ】

①親指を軽く肩にあてます。
②肘を大きく上げた後、ゆっくりと下げます。
③5~12回繰り返します。
(肘を肩よりやや高く上げると刺激が強くなります。息を吸いながら肩を上げ、吐きながら下げましょう。)
腕や肩の筋肉がほぐれ肩が軽くなります。脳の刺激にも有効です。

 

患者様からの投稿「透析生活3年が過ぎて」井川 清隆(透析歴3年5カ月)

私は腎臓病と診断されたのは71歳の時でした。それより三豊総合病院へ通院して、薬物療法・食事療法・水分制限などに日々努力しました。しかし、3年後に顔や足などにむくみが始まり、食欲が落ち体調不良となり透析導入となりました。透析を受けなければならないことは大変ショックなことでした。
透析導入後2週間ほど経った平成20年1月25日より、三島クリニックでお世話になることになりました。初めて三島クリニックを訪れた時、透析の設備と衛生的な環境には大変驚きました。
現在、通院には三島クリニックの送迎バスを利用させていただいております。月水金は朝8時10分の迎えのバスに乗り、4時間30分の透析を受けた後、物療室で30分くらい軽いトレーニングをして午後2時30分のバスで帰るという生活です。透析中は趣味の将棋の本を見て時間が過ぎるのを忘れています。しかし、月2回の定期検査の検査結果をもらうまではいつもドキドキします。そして検査値を見ては一喜一憂しています。検査のことで少しでも不明なところがあればスタッフの方に聞くようにしています。また、検査結果で悪い値のものがあれば、次の検査までには改善できるように心掛けています。
透析導入から半年ほどは苦しい日もありましたが、今では透析にも慣れ苦痛を感じなくなりました。体調も大変良く、妻や友達と週2回くらいパークゴルフへ行くのが楽しみです。これも院長先生をはじめスタッフの皆様の献身的な治療のおかげと感謝しております。今後ともよろしくお願いいたします。また、栄養士さん、厨房のみなさん、透析食とは思えないような栄養管理のできたおいしい食事をありがとうございます。